『ANDERSON BRUFORD WAKEMAN HOWE』に関する17年ぶりのインプレ
このところYES再評価の機運が高まっております。iPod shuffleの512MBを全部イエスで埋めてみたりしているんですがこれが結構楽しかったりして・・・・・・と、このあとロックバンド“イエス”の話が1,300文字ばかり続きますので、よろしければ左上のBACKボタンで戻ってください。お手数おかけします。
そんなこんなで、リマスター再発されている『TOMATO』を買ったりしていたわけなんですが、ふと思い出したのが『ANDERSON BRUFORD WAKEMAN HOWE』(閃光)の存在。大学生のころ、発売日に喜び勇んで購入したもののあまりの見事な期待はずれっぷりに、1週間ほど後には友人のS山君にタダであげちゃって、それっきり。それから15年以上経った今、もしかしたら時代がひと回りしてよく思えるかも?ということで、アマゾンでポチっと買ってしまいまったわけです。
ところが、こりゃやっぱりダメですね・・・・・・。イエスの名を冠していないのがせめてもの救いというくらいのとほほな出来映えで、これに比べたら『UNION』の方がまだナンボか聴けますし、評判のあまり芳しくない『OPEN YOUR EYES』なんて好盤、『TALK』は実り多き傑作です。
何がダメって、リック・ウェイクマンが笑うくらいダサ過ぎる(*)。特に、安っぽいPCMシンセ丸出しのあのブラス音の連打(しかもミックスでかすぎ!)には脳が溶けそうで、音色といいフレーズといい、ダサいキーボードプレイ博覧会(笑)。CS-80とは言わないからMatrix-12とかMemorymoogあたりの音で弾いてくれたらよかったのになぁ。しかも、そのダサ菌が血流に乗って脳に達したか、ウィリアム・ブラッフォード(わが敬愛する!)のプレイもダサダサ、わざわざスティックまで抱えて助けに来てくれたはずのトニー・レヴィンも、どうしていいのかわからずに冴えないフレーズ連発。曲もツギハギっぽくて、往年のプログレバンドのイミテーションを作ろうとしたけどやっぱりダメでした・・・・・・みたいな出来なんですよね(**)。とまぁ、なんでわざわざ紹介しているのかわかりませんが、「Order of the universe」(M8)はテレ朝系報道番組のテーマ曲として聞き覚えのある方も多いはず。実はこのバンドなんですよ〜試聴でもしてみてください(買わなくてもイイっすから)。
その一方、今回のMyイエスブームでいろんなジャケットを眺めていたら『DRAMA』のエンジニア・クレジットにヒュー・パジャムの名前を発見して吃驚。だからああいうちょっとニュー・ウェーブっぽい音(特にリズム隊)になっているのかな。バグルスのコンビを迎えたこのアルバムは“体脂肪率の低いイエス”って感じで、ソリッドでスピード感あふれた傑作! 当時の評価は散々だったけどね。
@ふなふな
(*)もしかしたらリックはソロ系のフレーズのみで、ブラスとかはスタジオミュージシャンが弾いているのか?という疑惑も。詳しい方、ぜひ教えてください。
(**)個人的には、トレヴァー・ラビンを呼び戻して新作を作ってほしい。あまりアメリカンロック然とされてもヤなんですが、彼の存在はやはり大きな推進力だったんだなぁ。イエスの大ファンだというスティーヴ・ポーカロに、また来てもらったらどう? ちょい博打だけど、パトリック・モラーツでもOK!
★★それにしてもココログの激落ち、長かったね・・・・・・。
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