下スクロールがうまくいかないことがあるなど、ジワジワとボールの動作が不安定になっていたマイティマウスですが、保証期間も終わったことだし思い切って分解掃除してみることに。するとこれが、あっという間に新品同様になったので驚き。それまではアップルのサイトで紹介されている「裏返して玉を強くコロコロ」とかやっていたんですが、やっぱり直接掃除すると違いますね。「ああ〜買ってすぐはこういうタッチだったよな」と感動しました。
分解手順もまぁまぁ簡単で、プラモデルをサクサク作れるくらいの器用さがあればできる程度。「もし失敗して壊しちゃっても、これがいちばん使いやすいからまた買うし、いいや」くらいのノリな人はトライしてみたらいかがでしょうか。作業時間も30分足らず。もちろんメーカー保証外だし責任も取りませんので、勝手にやってくださいね〜。以下、ご参考まで。
*2007年11追記&画像追加
*2008年8月さらに追記
*2009年1月さらに加筆とレイアウト改善(笑)
●用意する物
・プラスドライバー、マイナスドライバー、ピンセット、ウェットティッシュ、分解した部品を置く小皿、ほか。
私はピンセットも使わずGERBERのミニツール1個でやっちゃったけど、あったらたぶんラクチンだと思います。
●本体下部のカバーを外す
(1)本体底面の周囲を覆っている輪っか状のカバーを小さめのマイナスドライバーでコジって外す。サイドボタンのあたりからやるとうまくいくみたい。接着剤でくっついているので、これをやっちゃったらもう後には戻れません。ま、とにかくココが最大の難関です。
*その後何個か分解したけど、接着の強さに個体差あり。すんごく固くて泣きそうになるのもあります。また、コメントで教えていただいた通り、カッターなどで切開するようにしたほうがいいかもしれません。あとで接着し直すとききれいにくっつくし、無理に力を加えると割れることがあるようです。くれぐれもご注意ください。
●本体上下を分離
(2)本体上部とボトム部分を分離。ここが非常に良くできているんです。文章で説明するのが難しいのですが、接着剤などを使わずに4箇所のハメ合わせで固定されているんですよね。しかも、マウス前側の2箇所が「パチン」とはまって固定される方式、後方の2箇所は30度ぐらい動く回転軸みたいな感じになっているため、不用意に分離しないようになっている。頭イイ〜。
●配線を外す
(3)本体上下をつないでいるフィルム状のフレキシブル配線を抜く。黒い固定ピンを押し上げ、フィルムの部分をつまんでそっと抜き取る。2系統あるけど、それぞれグリーンとオレンジに色分けされており、表裏も逆になる心配はないので簡単(私はいちおう裏表を間違えないよう、マーキングしてから外したけど、杞憂でした)。フィルム自体も張りのある素材なので作業はしやすい。
●ボール部分を分解
(4)いよいよコロコロ部分の分解です。コロコロは黒いカバーで覆われており、ネジ3本で留められています。プラスねじなので、サイズの合ったドライバーで、ネジ頭をナメないようにゆっくり外しましょう。結構なトルクでしっかり止まっているので、指先でつまんで回す精密ドライバーより、きちんとグリップできるタイプがいいかも。サイズが合わない安物ドライバを使うとナメます。
(5)黒いカバーを外すと、さらに、コロコロ群を固定している白い四角いパーツが現れるので、これを指で引っ張って抜く。またまたよくできていて、1方向にしかパチっとハマらないようになっているんですよ。なので、組み立て直すときも向きがわからなくなるといった失敗はないはず。
(6)グレイのコロコロ玉をそーっと取り外す。
●ローラー掃除
(7)ローラー部分を取り外す。掃除するのはココです。ボールが当たる軸の部分に細かい溝が切られていて、これがボールの動きを捉えて動作するのですが、その小さな溝にゴミがたまってスリップしているはずです(昔のボール式マウスを掃除していた人ならイメージできるでしょう)。ウェットティッシュなどで拭えばすぐにきれいになります。
ローラーは4本あって、すごくパーツが小さいので紛失に注意。ただし、黒い部分に磁性のある部品が使われていて、台座から外れにくくなっているんですよ(またまた感心)。ボール自体も手あかで汚れているはずなので拭いてあげましょう。カバーの穴の周囲も汚れているはずなのでこちらも。きれいになります。
●組み直し
(8)ここからは逆順でございます。まずはローラー&ボール部分を組み立て直します。ネジのトルクに気をつけて、均等に固定。しっかり固定しないと操作感が変わってしまうけど、もちろんネジなめ&締めすぎには注意。
(9)フレキシブルケーブルを差し込む。マウスを天地逆に持って行なうと、黒いケーブルロック用のパーツが下がった状態になるのでうまくいくはず。
(10)本体上下をハメ合わせ。USB端子に接続して、動作確認してみましょう。
という感じです。マウスを分解したのは初めてだったんですが、いろいろとよく工夫されていて、とにかく感心するポイント多数でした。ま、どう考えても汚れちゃうローラーと、分解整備性の悪さは決して褒められたもんじゃありませんが。
なお、最初にコジって外したカバーは、無くても使えるので無理に接着しなおすこともないのですが、無いと操作感は若干落ちます(私は結局、外したまま使ってますがときどきケーブル部分が挟まってしまいます)。また、どうせそのうち分解掃除するだろうから、完全に硬化しないタイプの接着剤などを使って、「軽め」にくっつけておくのがオススメかもしれません。私は最初、セロテープで固定していましたがこれでもまぁまぁ大丈夫。
ちなみに、メインスイッチはオムロン製、ボールを頃がしたときのジジジジ・・・・・・っていう動作音を出しているのはTDK製のスピーカーモジュールでした。前にも書いたけど、あれはメカニカルに発生しているんじゃなくて、電子音なのです!アップル、すごすぎ。
@うしうし
その後、なんだかんだで10回近く分解してます。このごろはすっかり慣れちゃって、勤務中に通電したまま5分くらいで分解掃除できるほどスキルアップしてしまいました……。
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