これは傑作「District9」猫缶ひとつ買います

3野島公園で干し芋食って木登りしたあとどうするべ?といろいろ考えていたのですが、品川か横浜方面で映画はどうでしょう、ということでいろいろと調べた結果、上映時間がぴったりはまった川崎へGOということになりました。いや〜川崎で降りるのは何年ぶりでしょうか。ヨドバシとかは行ったことあるんですが、道路渡るのはかなり久々です。で、選んだのはDistrict9(第9地区)。日本公開前からチェックは入れていたのですが、設定は面白そうだけどプレデターみたいな感のB級SFかと勝手に予想していました。

 ところがなんじゃこれ!! 見た人の多くがあれこれ語りたくなるであろう映画なのでざっくりしたことしか書きませんが、予想を遥かに超える傑作だと思いました。
 異星人とのコンタクトそれ自体ではなく、異星人をモチーフに人間(社会)を描くタイプの映画なんていまどき珍しくもありませんが、部分的に通底するテーマを持つ「アバター」が、緊迫はしてもどこかファンタジーとして安心していられるのに比べ、この映画の視線は皮肉に満ちた強烈な告発とでも言えるもので心臓にぐさぐさ刺さります。私の呑気な性格もありましょうが展開も読み切れず、後半の爆発的な疾走感は鳥肌がたちました(いや、むしろ社会派な寓意ばかりに目を奪われるとこの映画の良さを見失う、と言うべきか)。

 テーマ性だけでなくビジュアルも実に見事で、よどんだ大気越しのスペースシップのデカさや、それが◯◯したときのバフーンな空気感、ニュース映像の使い方、手持ちを生かしきったカメラワークも秀逸の一言。この監督、ほとんど無名で、しかも主演はプロの役者ではないってマジ?
 とにかく私は完全にやられてしまいました。年末に見たアバターの強烈な印象がいまだ醒めやらず……だったのですが、グーで殴られたような衝撃とともに、すっかりその記憶が上書きされてしまうのを感じたほど。笑えるシーンも多数ある一方、ややグロい描写もあるのでデートムービーとしては相手を選ぶかもしれませんが、SF好きなら見て損はなしの1本だと思います。

 ちなみに見たのは川崎駅前のTOHOシネマズ。エビでも猫缶でもなくラーメン空海をいただいて満腹で帰ってきました。

@ぷなぷな 


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早速見てきたAVATAR(スゴかった)

Screen_shot_20091225_at_123355_am土日は絶対に混んでると予想したので24日にむりやり見てきましたアバター。率直に凄いと思った。
 3Dものはあのトリップ感がもともと大好きでIMAX行ったり、スーパーマン・リターンズも3Dで鑑賞したりしていましたが、たしかに、これは映画の転換点になり得る作品だと思いました。「あの作品を3Dでリメイクしたら……」と、たくさん頭に浮かんでしまいましたからね。これまでの3D作品がどちらかというと、こっちに飛び出してくるビックリ効果を主体にしていたのに比べ(懐かしのキャプテンEOとか)、この作品では画面の奥行き感を増すことを主眼にしていて没入感を高める効果が出ています。最初の無重力シーンからしてオオッって感じですし、あのファンタジックな世界(宮崎ワールドそのものすぎて苦笑するほど)を描く上でその効果はまさに絶大です。

 でも、ちょっと穿った見方をすると実はジェームズ・キャメロン、3Dを使って戦闘シーンが描きたかったんじゃないかな。それほど後半のシークエンスは凄いの一言。実は私、前半ちょっとダレ気味だったのですが後半の圧倒的なド迫力には完全にやられてしまいました。バンシーに乗ったナヴィとの空中戦、ミサイルの発射から着弾、破壊される森の描写など、まさに3Dならではの超臨場感あってのもので、これはもう実際に体験しないといくら書いても無駄。自分ではほとんどやんないのでエラそうなことは言えないのですが、家庭用の3D市場はゲームから立ち上がるに違いない、と確信してしまったほどです。まぁとにかくウェポンの扱いはさすがで、VTOL機の発進前にエアインテークのカバーを外す作業がわざわざ描写されているのには笑いました(かの星にバグが多いということを強調しているのかな)。あそこを見ても、キャメロンの戦闘シーンにかける意気込みはなんだかわかるような気がします。

 ということで新しいもの好きの方にはぜひ見て欲しいのですが、最後に気がついたことをいくつか。

・3D上映必須です!
・IMAXと通常3D(XpanD?)の2タイプで上映されているみたいですが、通常3Dだとちょっと画面のデカさが足りません。ので、思い切って前の方に座ることをおすすめします。
・液晶シャッターのメガネですが、うしろにドローコードみたいなのが備えられています。見るときはこれを調節してしっかり固定しないとダメ!
・宮崎駿やら押井守オマージュはもちろんですが、ドリフも入ってるみたいです。志村けんの白鳥みたいなシーンと、その直後に「オイッス!」というセリフあり。

ぷなぷな@デートムービーとしても問題なしですよ

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2009.11.14 ALICE LIVE ALIVE2009武道館ファイナル チョー感動して帰ってきたので追記したら長くなった

Screen_shot_20091112_at_122314_amあこがれの外タレ待望の初来日ライブ!!とかとはちょっと違うんですよテンションが。四半世紀を楽に超え、ついに体験するイン武道館。

 小学生の頃の遊びと言えば草野球、釣り、チャリという感じでしたが、ひとつ大事なのを忘れてた……AMラジオ。大抵、暗くなるまで田んぼで野球やってそこから帰宅、夜はまぁもちろんごはん食べながら一通りテレビも見るけどそれはあくまで家族と一緒に居間、というシチュエーションだからパーソナルなものではないわけで、夜中の自分の時間の楽しみ方という点においては、ひたすら布団の中で読書そしてラジオ聞いていたような気がします。特に「ヤンタン」「ぬかるみ」は我が人格形成に少なからぬ影響を与えたこと間違いなし。今年、AMの聞けるラジオをアウトドア用に買って、ダイアルでチューニングしているとその頃のことをいろいろと思い出しました。

以下、アリスの話がえんえんと続きますすみません

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30数年ぶりのRoland SH-2

Photo_2某プロミュージシャンの方から期間限定で預かることになったRoland SH-2です。これが子供の頃どんだけ欲しかったか……と思い起こせばそれはもう感慨深いものがあります。

 YMOに狂っていた小〜中学生時代、毎週のようにわたくし、大阪駅前第2ビル2階にあったローランド・ショールームに通ってはパッチングしたりJupitar-8を弾いたりGRのギターシンセで遊んだりVP-330で「トキオ」と叫んでいたわけですが、現実的にいちばん欲しかったのがモノシンセ。つっても当時のお金で10万円前後ですからもちろん買えるわけなどなし、しょうがないからテッチーとか読んでいたわけ。当時入手を考えていた、いや妄想していたのはROLAND SH-2、KORG MS-20、YAMAHA CS10とかそのへん。音作りがいちばん面白そうなのはパッチングのできるコルグだと思っていたけど、演奏するならSH-2かな、ってことでこれがいちばん欲しかったのです。2VCO+サブオシレーターなんても〜神々しいほどのスペックでしたしね(ま、MOOGやらSCIやらに比べると当時から明らかに音は薄いんですけど)。

 ま、その後大人になってから何度もその当時のシンセを弾いてみたことはあるわけですが、あらためて家に置いてじんわりいじってみるとアナログシンセはいいですな。EGをホールドにしてVCOをLFOのS/Hで変調してフィルターいじってピコピコ……なんていうふうに何時間でも遊べてしまいます。これでLFOの波形にノイズがあって、VCO同士で変調かけられたりするとさらに面白いんですが。
 ちなみにこのSH-2ですが、完動品なのはもちろんのこと、ホントに使っていたの?ってくらいの素晴らしいコンディションでびっくり、でありました。スライダー式のEGセクションはやっぱり使いやすいな。

@ぷなぷな

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やっと1枚買ってみました、ビートルズ・リマスター

Abbeyroadsできればイッキに何枚か欲しいところなんですがそうもいかなかったので、悩んだ末にやっぱり一番好きな「ABBEY ROAD」にしてみました。「RUBBER SOUL」と迷ったんですけどね。

 家に帰って最初に再生してみた感じ「どこがちがうのかわからん」。で、それじゃぁあんまりなので、1987年のCD化のときに買ったUK盤と比較してみることに。すると、私の聴いた感じでは(1)ミッドローが豊か(2)ベースラインとキックのあたりがクリア(3)全体的にきめの細かさアップ(4)ヒスノイズごくわずかに減少 とかそんな塩梅。レベル自体もちょっとだけアップにとどまっていて、「いかにもマスタリングしました」って感じではありなく、たしかに何年も作業やっていただけのことはあるというかじんわり滋味のある、大人のリマスタリングだと思いました。A/Dコンバーターが良くなったような感じというのかな(そのまんまだけど)。うち程度のシステムでは聴き取れないところもいろいろ違っているのかもしれませんけど、比べてしまうと元にはもう戻れないのは間違いありません。実際、間違いなく音質はアップしており、お皿世代の人間としては買った甲斐があったわって感じ。

 本当は初期の作品どれか、中期の作品どれか、という感じで3タイトル同時に買って比べたかったんですが手持ちがなくて1枚がやっと、しかも1,800円の輸入盤でございますよ〜。国内版の2,700円という価格は申し訳ないけどボッタクリ。すみませんがとても私には手が出ません。引き続き、輸入盤で買ってみたいと思いますww 余談ですが、いちばん楽しめたのは中ジャケの写真。見たことのないのがいっぱいありまして、個人的にグッと惹かれたのが2見開きめの写真の足もと。ジョージが白のジャックパーセル、ジョンはやっぱり白のスプリングコートなんですよね。

@ぷなぷな

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武蔵小山商店街パルムの超絶書店「シグマ書房」本はこういう店で買いたいね

Sigma_bookstore目黒駅前、勤務地の周辺、地元商店街・・・・・・と、ここ数年で少なくとも5軒の書店がクローズしてしまい、通常の生活ルートではプラっと本を買うこともままならなくなってしまいました(遅くまでやっていて大好きだった平和通り商店街のお店が無くなってしまったのはとりわけショック)。結局、わりとデカめの駅周辺の書店は、駅近くor駅ビルの大型書店に集約されていってるわけですが、正直あんまり面白くないんですよね。なんかいろいろ揃っているのはわかるんだけどワクワクしない。「これならアマゾンでエエやん」と暴言吐きたくなります。

 そんな大型書店に涼しい流し目をくれるような存在がこちら、武蔵小山商店街パルムにある「シグマ書房」。ここは凄いっすよ。もちろんオールマイティなわけではないんですが、素晴らしき怒濤の偏向品揃え。店内をうろうろしていると、どんどん欲しい本が出現して狂いそうに・・・・・・。たとえば「へぇー、こんなのあるんだ」と1冊、手に取ってその周りを見ると「おお、こんなのも!」ってのが目に入り、そのおかげで意識下に眠っていた「読んでみたい本」がムックリ浮かび上がる・・・・・・みたいな無限ループ、戦慄のレコメンデーションであります。たぶんあの個性派店長の仕業だと思いますが、店長氏の脳内が本という形態をとって書店に昇華され、商店街に出現したような印象。ほとんど「惑星ソラリス」ですわ。
 ようは、品揃えも棚割りも完全にプロ仕事なんですよね。駅ビル大型書店にありがちな「コンビニ&マニュアル的」空間設計では絶対にこうはならん。本好きということでは私など及びもつかない、いぬいぬ氏も激賞。わが家では「アマゾンでポチってばかりいないで、できるだけここでお取り寄せしてもらおう」という話になってます。お好みに合うかどうかは全く保証しませんけど、本好きを自認する方はぜひぜひ。

ぷなぷな@もしかすると業界でも一目置かれている存在なのかも。実際、近所に住んでいるわけでもないいぬいぬ氏知人の編集者がこのお店の存在を知っていたそうです

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ついに来ましたスター・トレック初日 →最高でした

Startrek09>今日29日はずーっと待っていたJ.J.エイブラムス版「スター・トレック」の初日でございます。もう完全に朝からそわそわ。六本木ヒルズで見てきます。あえて海外のレビューにも目を通さず(えらいヒットしているという噂は入ってきてるけど)無心?で見に行ってみます。うおー

〜8時間経過〜


六本木より午前3時帰宅(`ε´)最高でしたよコレ!! 近いうちにもう一回見ますね。よくぞこれだけのものを作ったと拍手です……つか実際に拍手して帰ってきた。ラストにもやられました。

ぷなぷな@トレッキーじゃなくてもこれは楽しめます

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オペラシティでやってる「6+アントワープ・ファッション展」に行ってきた

Antw6マルタン・マルジェラ大好きなもので(持ってないけど)これ行ってみました。6+アントワープ・ファッション展。点数はそれほど多くなかったけど、実際の作品やアーカイヴのビデオなどが見られて面白かった。個人的にやっぱり別格なのはマルタン・マルジェラなんですが、あれにプレタを任せたエルメスの度量はやっぱりすごいなと思ったり。例の白衣はオートクチュールの作業現場から来ていたんですね。つい先日、CHANELのドキュメンタリーを見たばかりだったのでほほーって感じでした。
 そのほかでいいなと思ったのはDRIESVAN NOTEN。逆に苦手意識を再確認してしまったのがRAF SIMONSで、なんだかわかんないけど上着の造形が苦手。ジルサンダーも同じような形になったので苦手になっちゃいました。じーっと見てみたんですが、シャツとテーラードジャケットの襟~肩のラインがどうもなんか私の好きな服と違うみたい!? ま、どうせ買えないので影響皆無なんですけど、そういう再確認もなかなか面白いもんです。イノセンスな感じがダメなのかしらん。自分が汚れてるからww

 さて、入場料は1,000円。ちょっと高いよね~と思っていたんですが、同時開催されていた阿部岳史さんの展示(ひとつ上のフロアでやっていてそのまま見られる)が非常に素晴らしかったので取り返した感じ。言ってみれば現実のロービット・サンプリングみたいなもんで、その手法(デジタイズ)自体はハイテクなんだけど、再構成の手法が超アナログってところが素晴らしい。どちらかというとこっちに感動して帰ってきました(笑)。

@イヌプナ

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ついにビートルズのアルバムがデジタル・リマスター(ああリミックスじゃなくてよかった・・・・・・)

Abbeyroadpkgちょっと下のpostで「たまには新譜も買います」と言った舌の根も乾かないうちにナンですが、ビートルズのデジタル・リマスターには興奮を隠せないお皿メディア世代の私。とりあえず「ABBEY ROAD」は発売日に手に入れて家のオーディオで爆音再生でしょう、これ初めて買ったLPだし。岡町商店街のレコード屋さんで「まーちゃん」に買ってもらったんです。ははは。

 初CD化された1987年前後のことは今でも覚えてます。当時はまだ何とかアナログ再生システムも維持していて、CDの普及で価格の暴落していたアナログ名盤の数々を新京極のレコ屋さんで買いまくりつつ、四条大宮のはずれにあったタワーレコードでCDを買う生活でした。新京極では、ポラおしろいバージョンの「テクノデリック」新品同様で300円とかなんでそりゃ買うでしょ!手元にあるビートルズのCDは当時そのタワレコで手に入れたものが幾つか含まれていて(LPの什器をそのまま使うため)紙箱に入って「水増し」されて売られていたタイプなのが今にして思えば粋の極みです。で、ビートルズのCDはなかなか出なくてヤキモキした覚えがありますが、ちゃんとしたアナログターンテーブルを持っていなかった私にとっては夢のような音質(というか高S/N)でした。現在売られているCDも、1987年盤と同じマスターだと思いますが、今聞いても音が悪いとは感じないのにはちょっとビックリです。CD登場初期のアルバム、そりゃもうひどいのがありますからね。

 話をリマスターに戻すと、実に4年以上をかけたという音質に期待が高まるのはもちろんですが、パッケージが写真のように凝った作りになっていて思わずそろえたくなってしまいます。CD-DAフォーマットというか物理音楽メディア最後のメガヒットシリーズになると思いますが、LINNのStudio Masterみたいな上位フォーマットで配信とかやんないのかな~。どうせ作業はハイビット・ハイサンプリングでやってるんだからそのまま聴きたいですよね。USBメモリーに入れて売ってくれるとか……D/Aがショボかったら意味ないか。あとアナログは出ないの?

@ぷなぷな

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ああー久しぶりに新譜買いました

E93dd0920ea09aa72b78f110ljpg「最近どんな新譜買った?」なんていう情報交換を同年代の知人とほとんどしなくなって久しいわけですが、何だかここ数年、すっかり「再発オヤジ」が周囲で増えていてやばい気がする。しかも実際「この先死ぬまでロックとジャズのリイシューだけしか買っちゃダメ!」って言われても「ああそうですかわかりました」と動揺せずに受け入れられそうな自信あるなぁ。それほど、新譜を聞いてもなんだか新鮮味がなくて、まぁ音楽もファッションと同じようにどんどんアーカイブ溜まっていくわけだから仕方がないんですけど、えらいほめられてるバンドの音聞いても「ピンクフロイドにグランジ掛けてエレクトロで割った感じっっていうんですかね」みたいにめっちゃ後ろ向きな因数分解できちゃったり、さらに困ったことに、テレビで見るミュージシャンも半分くらいは素人が間違って公共の電波に出ちゃってるように思えたりしてどうしたもんか。ならばまだちゃんと耳に入れてないいわゆる銘盤とか若い頃に聞いていたアルバムのリイシュー買ってヌクヌクと聞いてるほうが間違いなく満足度高いやんか、というわけで再発オヤジ化が加速していくわけです。あ、すっかりマクラが長くなってしまった……

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